entrance /67


夜の窓に切り取られた排斥の記憶は
俺の脳髄を掻き回してやまない
いつか見た痛みと呼応するところがあるのだ
貫くように電線は笑う

隣の女が引っ越していった

ゴミ捨て場に積み上げられた、数多くの妥協と老成
横目に流すと
やすらぎに似た 果てなきジレンマ

未来のどこか一点で俺は
探し出すことができるだろうか
〈欲する〉ことのない愛を

すなわちジ・エンドねと
女は新聞斜めに嘲ったけど

薄い景色が、沸き上がる羨望にとけてゆく
誕生の賛辞を小さく呟いて
一度きり 祈りの姿なんて取ってみた


[09/06/24]
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