ありふれた冬の景色の中で /37


二年前にあなたが言った
たった二秒の存在に
私は今なお捕らわれている

ありふれた冬の景色の中で
ありふれた言葉ばかりを紡ぎ
繋ぎ止めようと必死だった

決して連絡をよこさなかった
 ねえ今もそのままと信じていいですか?
ギンガムチェックの縦線だけを
なぞって過ごした十月の昼
覚えていたら奇跡と呼ぼう

「話してると楽しい」
泣きそうになった笑顔付きの一言
もしもの世界で生きられるなら
最高の場所に連れて行かせて

改めて もう思い出になったのだ と
八朔の皮を剥きながら終わらせる
ありふれた冬の景色の中で


[07/11/10]
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