KDDIがリードする IT基盤

競争力を強化するIT基盤

ネットワーク経由でITを利用する「クラウドコンピューティング」は,今やIT基盤の有力な選択肢だ。KDDIは,2009年6月5日から「KDDI クラウドサーバサービス」の提供を開始する。同社のネットワーク,データセンター,セキュリティソリューションに加え,アプリケーションや保守・運用までパッケージ化した。企業は自社の事情に合わせてIT基盤を使用し,IT投資を最適化できる。

世界的不況の底が見えないなか,厳しい市場競争を生き抜くために企業が取り組むのは,投資の効率化と無駄なコストの削減だ。経済の低迷は,これまで右肩上がりで伸びてきたIT投資にも影響を及ぼしている。企業の業務基盤を担うITシステムの見直しが急ピッチで進む。

同時に,環境対策やセキュリティの強化といった社会的な要請によって,ITシステムに求められるハードルはこれまで以上に高くなった。これらの要望すべてに応えるシステムを,自社で構築することは日々難しくなっている。

そうした環境を背景に,注目を集めるのが「クラウドコンピューティング」。企業は,ITインフラを所有するのではなく,インターネット上のコンピューティングリソースを使い,情報サービスやアプリケーションサービスを利用する。自社の都合に合わせてIT基盤を調達できる,TCO削減に効果があるなど,IT投資の最適化が可能だ。

企業のシステム構築やサービス利用に対する考え方は,「所有から利用」へとシフトしている。ソフトウエアをサービスとして提供するSaaS(Software as a Service)の利用も,企業の規模を問わず浸透してきた。その一方で,懸念材料もある。「インターネット上のリソースを利用するため,セキュリティや信頼性の面で不安があります」とKDDIの柳亮弥氏は指摘する。

こうした状況を踏まえ,KDDIは次世代IT基盤「KDDI クラウドサーバサービス」の提供を開始する。国内データセンター「TELEHOUSE」内に構成されたクラウドコンピューティング環境に,ファイアウォールやロードバランサー,Web,OSなどの主要なアプリケーションを用意。同サービスでは,KDDIが長年にわたってサービス提供してきたネットワークやデータセンター,セキュリティに加え,アプリケーション,運用・保守までパッケージ化した。

当然,顧客はシステム構築に際し,新たな設備投資は必要なく,ビジネス環境に応じて最適なITシステムを必要な期間利用できる。KDDI 南昇氏は,「当社のデータセンター内のリソースを利用するため,セキュリティや信頼性の高さには自信があります」と説明する。

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